2017/12/25
能見城/山梨県韮崎市
能見城には壮大な遺構があるらしいということで、再訪問して来ました。訪問日は2017年12月23日です。
かなり沢山の写真を載せて色々書いていますが、全部私見です。
少しくらいは当たっていて欲しいという願望も多々含まれていますけどw
話半分程度でご覧下さい。

能見城は新府城のすぐ北にあり、出城だったと考えられています。
この2つの城は、南北に伸びる「七里岩」上にあります。
能見城周辺には、この七里岩に沿って新府城への進軍を妨げる防塁があったそうです。
その名残が、能見城のすぐ下にあるこの土塁なのだそうです。
下の地図で左下の方に●印を付けた道端で、この土塁を見ることが出来ます。
七里岩ラインと呼ばれる道に対して、垂直に土塁が走っています。
この道を塞ぐ目的で築かれたようで、もしかしたらここに門があったかもしれません。

とりあえず前回見なかった遺構を1つ見つけ、あとは斜面にあるという堀を見に行きます。
それがどの辺りにあったのかは?でしたが、宝探しに行く時はテンションが上がります。

山には道が通されているので、車であれば主郭まで一気に登れます。
私は綺麗な道専用のバイクなので未舗装路は走れず、歩いて登りました。
右側のコンクリートの壁ですが、遺構に飢えた城キチの目には、城塁にしか見えませんw

その城塁の切れ目に、ちょっと気になるものがありました。
断面があまり綺麗ではないのですが、地面がパックリ裂けているのです。
もしや竪堀の跡か?と思い、その脇から上がって見ました。

かなり凸凹で草木も多く見えづらかったのですが、自然地形ではなさそうです。
奥で直角に曲がっており、竪堀で切った先で帯曲輪につながっていそうな感じです。

かなり登ったので、そのまま上まで上がりました。
下の地図で西からショートカットしている軌跡がココです。
あっという間に、頂上近くまでワープしちゃいましたw

それで、前回も気にはなっていたのですが・・・
頂上のすぐ手前には、コンクリートで補強された段差が2段あります。
誰もこれを紹介しないのですが、どう見ても帯曲輪のようにしか見えません。

何となく首を傾げながら道を進むと、間もなく例の場所に辿り着きます。
皆様が「能見城」として紹介される場所です。
周りをいくら見回しても、土塁や堀などは見当たりません。
見えるのは草木ばかりなので、「何も無い」と言われるのも無理はありません。
私も前回ここだけ見て帰ってしまいました。

正面の少し低い所にあるこの建物が、地図にも記されている長靖寺です。
人が暮らしている気配ゼロで、廃寺だと思います。
で、ここから何かを感じて動き始めました。
そういえば、この裏側を誰も紹介してくれません。

そう思って裏へ回ってみると、巨大な堀っぽいものが見えました。

堀なら底から見上げなければ!などと意味不明な衝動に突き動かされ、下りてみました。
窪んでいるので上から見ると堀に見えましたが、下で見るとどうやら帯曲輪のようです。
このアングル、見たことありませんよね?

こうなると妖怪アンテナと同類と思われる何かがピンと来て、東側へと突き進みました。
実際に歩いてみると、頂上部分の平地はかなり広いです。
そしてその端に来て見ると、外側は一段低くなっているのが見えました。

端には低いながら土塁も付けられており、下にあるのは横堀なのかと思いました。

しかし、下りてみると平坦であり、どうやらここも帯曲輪のようです。
この写真の奥が帯曲輪の終端で、その先は急斜面となっています。

帯曲輪の端にも土塁があったので、更にその外側を見てみると・・・
幅が狭くてエッジも切れきれなので、今度こそ横堀なのかと思いました。
もうちょっと草木の薄い所から綺麗に撮りたいと思い、ちょっと先へ進みました。

草木の薄い所が見つかり下を覗き込むと、さっきよりも幅広で平らな感じに見えます。
2段目の帯曲輪のようです。

下りてみると、上から見た時とは違って真っ平らでした。

この外側にも土塁が付けられています。

もしかしてと思って下を見ると、もう一段見えました。
こうやってどんどん下りて行くと戻るのが面倒だと思ったので、下りるのは止めにしました。

そのまま2段目の帯曲輪を北へ進むと、途中から竹林になります。

竹林に入ってすぐの所に、地形がかなりダイナミックな所がありました。
ザックリ凹んで左の方へ曲がるような地形・・・
もしかして、虎口?という地形です。
竹が密生していて形状がよくわかりませんでしたが、とりあえずそこを歩いてみました。

コンクリート壁の断面が見えているので、もしかしたら崩れちゃったのかもしれませんが・・・
ここを通ることで1段下の帯曲輪に出られたので、城キチ的には虎口という事にしておきます。
・・・事の真偽は、偉い方の判断にお任せしますw

ということで、3段目の帯曲輪です


虎口とは反対側を見ると、何だか日の光が差し込んでいるのが見えました。
人間、薄暗い所よりも明るい所の方が好きなようで、自然と体はそちらへ進んで行きます。
動きだけ見ると、灯りに集まる昆虫と何ら変わりませんw

そのまま竹林を出ると、始めに登って来た所に出ました。
上がって来た時は地面の裂け目に沿って来て、帯曲輪に沿って歩いて同じ場所に出ました。
下の地図の軌跡でも、同じ場所に出て来たことがわかります。
やっぱり、道端に見えるコンクリートの段差は帯曲輪の城塁のようです^^

今度は道沿いに北へ進み、先端部に何か無いかを探ることにしました。
予想が当たっていれば、さっきの帯曲輪が台地北端まで伸びている筈だからです。
道がUの字に曲がっている先端部には、小さな石宮が2つ並んでいます。
中には文字の彫られた石が安置されていたので、ご挨拶しておきました。

さて、カーブの先端から下を覗き込むと、やっぱりありました。
上から見ると横堀っぽく見えるアレがあります

という事は、主郭の脇から始まった帯曲輪は、台地にそって300m以上もある事になります。
そんなのが最低でも3段あるので、実はかなりの大城郭だったことになります。

下の帯曲輪が見たくなりキョロキョロしていると、カーブの脇に見えました

ポッカリ口を開けた暗闇・・・
ダークサイドへの入口

ここから下りられました。

斜面をまっすぐ下るような感じで、緩斜面が続いています。
コンクリート城塁もここまでずっと続いているようです。
行ける所まで下りてみよう!と進みましたが・・・
ずっと下の開けた場所まで行けちゃいそうに見えたので、途中でUターンしました。
下まで下り切ったら、バイクの所に戻るの大変そうだったので

ということでもしかしたらですが、ここがかつての大手道だったかもしれません。

とすると、ちょっと窪んだ感じで真正面にコンクリート城塁が立ち塞がるココは?
もしかしたら、超巨大枡形だったのでしょうか?
なんて感じで、脳内ではこんな妄想が膨らんでいました。

ちょっとぐらいは当たってないか?と思って、某大聖典で確かめたかったのですが・・・
何と、ココ載ってませんwww
誰もやらない方法で紹介していますので、ココに書いた全部が想像です

でも、写真は本物です

所在地:山梨県韮崎市穴山町(長靖寺) GPSログダウンロードページ
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