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下曽根氏屋敷/甲府市

下曽根氏の屋敷跡もお寺になっています。
訪問日は2014年11月15日です。

【写1】下曽根氏屋敷

下曽根氏の屋敷跡は、實際寺というお寺になっています。
この門、建立時のものでしょうか?
とても年季を感じさせます。

【写2】下曽根氏屋敷

本堂です。
風格がありますね!
これで屋根が瓦葺きだったら、お城の御殿そのものです。
というか、同じ建築様式のような気がしてきました!
眼球まで病んできているようですあせる

【写3】下曽根氏屋敷

お寺の墓地の奥に、何やら土の壁がチラっと見えますラブラブ

【写4】下曽根氏屋敷

ほんの一部分ですが、土塁が残っています。
お屋敷とはいえ、いい高さの土塁です。
流石は武田一門!


◆歴史◆

下曽根氏初代は、甲斐守護・武田信重の子です。

武田信重は1438年に甲斐守護となりました。
ここに至る経緯は複雑ですが・・・
禅秀の乱で父・武田信満が敗死した後、甲斐ではしばらく守護不在の時期がありました。
武田信満の弟・信元が守護になると、一門・逸見有直との戦で戦死。
武田信満の子・信長の子・伊豆千代丸が強引に守護にされると、守護代・跡部氏との戦で戦死。
武田信重は信長の兄ですが、幕府からの度重なる守護就任命令を拒否し続けていました。
そのために幕府は罰せざるを得なくなり、四国に流されたことも。
武田信重が甲斐守護になったのは、最初の就任要請から17年も経ってからの事でした。

武田信満の弟や子が甲斐守護になりたがらなかったのは、鎌倉公方・足利持氏のせいでした。
当時の甲斐は鎌倉公方の支配地域で、守護は鎌倉に住むのが義務でした。
武田氏は一族を挙げて足利持氏に敵対した経緯があり、その足元で暮らすのは嫌ですよね?
武田信重が重い腰を上げて甲斐守護になった1438年、鎌倉では永享の乱が始まっていました。
永享の乱では足利持氏が討伐対象となり、武田信重の守護就任を後押ししたと思われます。
その足利持氏はあっという間に敗れて幽閉され、翌年はじめに自害しました。
武田信重が守護に就任すると、それまでの苦い経験を元に強固な家臣団を形成しました。

・・・ここまでが、下曽根氏初代の父の紹介ですあせる

下曽根氏の嫡男は、代々源六郎を名乗りました。

下曽根氏の初代・曽根賢信は武田信重の子で、幼名が源六郎でした。
そのため、下曽根氏の嫡男は、代々源六郎を名乗っています。
初代・曽根賢信の事は何もわかりませんでしたが・・・
ココに屋敷を構えた事が、その名前の由来になっています。

下曽根氏で有名なのが、3代目の下曽根浄喜です。
武田親類衆に属した小諸城の城将で、騎馬二十騎・足軽五十人持の侍大将でした。
結構な身分です。
しかし、1582年に織田信長に攻められると、小諸城主・武田信豊を殺してしまいました。
武田信豊は武田信玄の弟・信繁の子で、武田親類衆筆頭の超大物です。
その首を手土産に織田信長に寝返りましたが、不忠者として処刑されてしまいました。

その後の下曽根氏

下曽根浄喜の嫡男・信秀は、1575年の長篠の戦で既に戦死していました。
下曽根信秀の子・信照は武田氏滅亡後、徳川家康に仕えましたが、1590年に岩槻で戦死。
その弟・下曽根信正が家督を継ぎ、上野国碓氷郡に千石の領地を与えられました。
子孫は代々、徳川旗本家として存続しています。


所在地:山梨県甲府市下曽根町(實際寺)

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Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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