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朝日山塁/山梨県北杜市

朝日山塁は、旭山の山頂に築かれた後北条軍の陣の跡です。
訪問日は2014年12月23日です。

【写1】朝日山塁

朝日山塁跡へ通じる道は、南側に案内があります。
下の地図でオレンジ色の〇印を付けた所がココです。
いろんな所で「旭山塁」と紹介されていますが、私はココの表記に従い「朝日」で書きます。

Google Mapではここから真っすぐ通じる道が描かれていますが、人が歩いて登る道です。
車で通れる舗装道はちょっとだけ遠回りになりますが、グレーの太線で表示しました。
尚、私が訪ねた12月下旬には、道が一部凍結していました。
これから訪ねる方は、是非路面の状況に注意して下さい。

【写2】朝日山塁

南側から走って「もう登り切ったかな」という所で、右側に入る道があります。
ここが朝日山塁跡への入口です。
舗装されているのは入口だけで、先のほうは砂利コロコロの未舗装路です。
・・・という事で、私は愛車(オンロードバイク)を近くの路肩が広い所に停めました。

【写3】朝日山塁

ちょっと進むとかなり広いスペースに出ます。
ここが駐車場のようです。
道自体はこの奥にも通じており、車でも先に進めます。

【写4】朝日山塁

上の写真の奥に写っていますが、北の曲輪の城塁です。
お!来た来た!とテンションも上がり気味に。

【写5】朝日山塁

うっすらとですが、横から見た城塁-帯曲輪-土塁です。

【写6】朝日山塁

さて、北の曲輪に入ったものの、しばらくは山林の中の林道という感じです。
平らに馴らされてはいますが、道の両側は草木が茂っていて「あれ?」という感じです。

【写7】朝日山塁

しかし、「ここは城跡なんだ!」と信じてそのまま進むと、正面に石碑が見えて来ます。

【写8】朝日山塁

裏に回ると、朝日山塁の石碑でした!
こっちが表なので、私が裏から入っただけですがw
こちらも表記は「朝日山」です。
・・・ちょっと意地張ってますあせる

【写9】朝日山塁

石碑のある所が虎口で、引いて見ると堀と土塁がよく見えます。

【写10】朝日山塁

上の写真だと分かりヅライのですが、虎口から右側を見るとこんな感じです。
それまでただの平らな山林を歩いて来たので、一気にテンション上がります恋の矢
この堀の奥も虎口になっています。

【写11】朝日山塁

せっかくなので、虎口の左側もラブラブ

【写12】朝日山塁

某大聖典では、虎口の北側を三の郭、南側を一の郭と紹介しています。
これは一の郭の東側の土塁です。

【写13】朝日山塁

一の郭は北から東、南にかけて、しっかり土塁で囲まれています。

【写14】朝日山塁

東側の土塁の真ん中に開いている所がありますが、これは虎口ではありません。
これは近世になって南側から登って来る道が通されたものです。
・・・紛らわしいデスネあせる
私はこれを見ただけでは遺構の虎口と区別出来ませんでした。
まだまだひよっこヒヨコですw

【写15】朝日山塁

これは一の郭の南東にある食い違い虎口です。
写真だとちょっとわかりヅライですね・・・

【写16】朝日山塁

その虎口の西側です。
だいぶ埋まっていますが、堀跡です。

【写17】朝日山塁

その反対側(一の郭の内側)の土塁です。
この先(西)へ進むと、斜面が緩やかに下って行きます。
私はこの先は自然地形だと思って見に行かなかったのですが・・・
緩い斜面は実は二の郭で、平場が三段あるそうです。
事前に図まで印刷して訪ねたのに、ちょっと残念なヤツでしたあせる


◆歴史◆

天正壬午の乱の時に、後北条軍が築いたと伝わります。

『甲斐国志』では、武田氏の烽火台を北条氏直が改修して使ったと記述しています。
烽火台にしては見晴らしが良くありませんが・・・

天正壬午の乱は、1582年に甲斐・信濃で繰り広げられた争いです。
・・・ココから書くと大変長くなるので割愛しますが、徳川・北条・上杉氏の争いです。
甲斐では、徳川家康と北条氏直が争奪戦を繰り広げていました。
北条氏直は若神子城、徳川家康は新府城に布陣し、睨み合いを続けていました。
朝日山塁は若神子城の北側にあり、新府城から見ると若神子城の背後にあります。
緩い傾斜の山上に広大な平地があるので、徳川軍に抑えられまいと確保したのでしょうか。
すぐ東側には徳川軍に味方した武田旧臣の津金衆がいたので、その抑えだったかもしれません。

やがて徳川軍と後北条軍は和睦し、甲斐は丸々徳川家康の領地となりました。
こうして朝日山塁は、短い期間で役割を終えたのでした。


所在地:山梨県北杜市高根町村山北割

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Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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