2016/08/29
小笠山砦/静岡県掛川市
小笠山砦は、高天神城を包囲するために築かれた付城の1つです。訪問日は2015年1月11日です。

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最初に現地でパクった図をご紹介します。図が有ると説明しやすいですからね


まずは麓から。小笠山砦はメジャーなのか、麓に案内が出ています。ここは素直に案内通りに進みます。

その突き当りが、城内にある神社の駐車場となっています。訪ねる人が多いのか、かなりの台数が停められるようになっています。もちろん全面舗装路なので、オンロードバイクでもここまで登って来れます


駐車場から先は徒歩です。あたりまえですけど


ここが、図の右端にある小笠神社です。パッと見では、ここで行き止まりのようにも見えます。

ここからが本格的な城域です。社殿などの脇を通る道があり、裏の山中へと続いています。

緩やかな坂道に見えますが、そこかしこが凹んでいます。どうやら堀切か何かを、道を造るために破壊した形跡が見えます。

道は立派な参道から普通のハイキングコースっぽくなっていきます。その先に白い標柱が見えて来ました。ここからが図中の「御殿」に当たる場所です。

標柱があるだけでも\( 'ω')/でしたが、その後ろに堀切


「御殿」の郭の先は、このように土橋状になっています。遺構の土橋なのか、元は堀切だったのかは?です。

御殿の先にある④の郭です。ここは厚い土塁に囲まれています。うぉぉぉぉぉ!ってテンション上がりましたが・・・そこにあった説明板は、鳥についてのものでした


そのすぐ脇にあるのが、多聞神社です。社殿自体はそんなに大きくありませんが・・・その裏が!!!!!!!!!!!!!!!なのでした。


図では「馬出し」と書かれていますが、うねる空堀と土塁がスゴイ迫力でした!ここが一番の見所だと思います。写真の腕が悪く、うまく表現できないのが残念です


ここから城域が南北に分かれます。山頂は最後にということで、まずは南側から攻めました。はじめはこんな感じなのです。

途中ちょっとだけヤブっぽい所もありますが、割とすんなり⑥の郭に辿り着きました。外側はちゃんと土塁で囲まれています^^

その先はこんな感じ。幅1メートル程の、細っっっそい道?になっています。両脇はゼッタイに10メートル以上はある垂直の断崖。こんな危なっかしい所を通ってまで見に行きたい訳でもないので、ここでUターンです。

今度は北側の山頂を目指します。途中こんな感じの所もありますが、割と歩きやすい道が続きます。

多分ここが⑤の郭だと思います。ここは北側に土塁が盛られています。

その先に白い標柱が見えました。この標柱には国土地理院の文字が書かれています。そのさらに脇には、手書きで「小笠山」と書かれた板が木に括られていました。ということで、ここが一番高い所のようです^^

その先はこんな感じでアスレチックのようになっています。たぶんですが、ここが⑤の郭の左側の細くなった所だと思います。

更にその先はこんな感じになっています。記憶があいまいで、堀切だったのか?竪堀だったのか???です

◆歴史◆
1568年、徳川家康により築かれたとされます。
今川義元が討死した後、武田信玄と徳川家康が東西から今川領を浸食しました。この頃は武田信玄と徳川家康に降伏する家臣も多く、今川家は風前の灯でした。そんな中、最後まで忠義を貫いたのが、掛川城の朝比奈朝泰でした。その南には、これまた今川家重臣の遠江小笠原氏の名城・高天神城がありました。この2つの城の丁度真ん中に築かれたのが、小笠山砦でした。ここに一大拠点を置くことで、掛川城と高天神城の連携が絶たれます。そのうちに高天神城の小笠原氏は徳川家康に降り、掛川城の包囲に加わりました。こうして掛川城は降伏し、今川氏真は北条氏政のもとへ追放されました。
1576~81年、高天神城攻めの拠点となりました。
1574年に武田勝頼の猛攻により、高天神城の小笠原氏興は降伏。以後、高天神城は武田軍の遠江侵攻の拠点となっていました。転機はその翌年、長篠の戦で武田軍が織田・徳川連合軍に大敗した事でした。徳川家康はこの機を逃さず、まずは武田軍の諏訪原城を陥落させました。これにより高天神城が孤立し、城を維持することさえ困難になりました。
徳川家康は高天神城の周りに付け城を次々と築き、その中で最大だったのがココでした。徳川軍は高天神城を包囲し、兵糧攻めにしました。武田勝頼は四方を敵に囲まれていたため、援軍を出すことが出来ませんでした。これにより武田勝頼の声望を落とし、武田家臣団の結束を崩す狙いがあったとされます。1581年に高天神城が陥落すると、狙い通り武田家臣の離反が相次ぐようになりました。そしてこの翌年、武田勝頼は織田信長により滅ぼされています。
所在地:静岡県掛川市入山瀬
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