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久野城/静岡県袋井市

久野城は田んぼの真ん中にあり、周りからとてもよく見えます。
訪問日は2014年9月13日です。

【写1】久野城

東側の道からの遠景です。周りを湿地に囲まれた要塞、という雰囲気がプンプンします恋の矢

【写2】久野城

城の南東側が大手で、ココ城跡だよアピールがバッチリです。・・・というのは、実は帰りに見つけました。

【写3】久野城

はじめに訪ねたのは北西側で、綺麗な駐車場と説明板があります。

【写4】久野城
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早速図をパクります。大手の反対側ということで、こちらは搦手でしょうか。

【写5】久野城

最初に上がった所が北の丸です。周囲より5m程高いです。ここから城を囲む敵を狙い撃ち恋の矢でしょうか^^

【写6】久野城

三の丸との間に描かれている横堀です。草深い季節だと見づらいですね・・・

【写7】久野城

更に上がった二の丸

【写8】久野城

そして本丸です。搦手側からは、城塁に取り付けられた階段を登りました。これが当時からあったのか、整備した際に付けられたのかは?です。往時からあったとしても、上から邪魔すればたやすくは登れません。


◆歴史◆

久野氏のお城でした。

久野氏は鎌倉時代から遠江の土着していたようです。遠江中部で栄え、庶流に原氏や橋爪氏などを輩出しています。久野城の築城時期は1500年前後で、久野宗隆により築かれたとされます。久野宗隆は今川氏として初めて駿河守護となった今川範国の時から今川氏に仕えていました。、

1560年に今川義元が討死した後も、久野氏は今川氏真に仕え続けましたが・・・徳川家康が次第に遠江で勢力を拡大すると、久野家中は今川派と徳川派に二分。最終的には、徳川方の久野宗能が惣領となりました。

1590年、松下之綱の城となりました。

徳川家康が関東移封に従い、久野宗能は下総国佐倉へ移りました。代わって城主となったのが松下之綱です。松下之綱は無名時代の豊臣秀吉が仕えたとされる人物です。この時、松下之綱は豊臣秀吉より1万6千石の領主として久野の地を与えられました。1598年に松下之綱は没し、子の松下重綱が城主となりました。

1603年、久野宗能が再び城主となりました。

松下之綱は関ケ原の戦では東軍に味方し、所領を安堵されました。しかし、石垣を無断で修復したことを咎められ、常陸国小張へ移されました。同じように広島城の石垣を無断で修復した某大名は大減封の改易処分でしたが・・・松下重綱が移された小張は、久野と同じく1万6千石でした。

代わって城主となったのが、以前も城主だった久野宗能です。久野宗能は下野に移った後、子の早死にと私闘による自害で改易されていました。松下重綱の移封は、久野宗能を久野に戻すためだったのか?と思えるような出来事ですね。久野宗能は1609年に没し、孫の久野宗成が家督を継ぎました。久野宗成は1611年に駿府城主・徳川頼宣の家老となりました。その後、大阪の陣などで功を重ね、徳川頼宣が紀州藩主となった時に紀伊田丸へ移りました。

1640年、廃城となりました。

久野宗成が伊勢へ移った後、北条氏重が久野城主となりました。北条氏重は保科正直の4男で、北条綱成の孫・氏勝の養子です。大坂の陣や江戸城・日光東照宮の普請、伏見城番などの功で加増されました。その後も順調に出世し、1640年には下総国関宿2万石へ移っています。


所在地:静岡県袋井市鷲巣

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Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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