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井上城/愛知県岩倉市

井上城も城址碑だけがある城跡です。訪問日は2014年8月3日です。

井上城/①周囲
▲周囲の様子

城址碑は川沿いの倉庫っぽい所の前にあります。ちょっと周りの景色に溶け込んだ感じなので、その周りごと撮影しました。

井上城/②城址碑と説明板
▲城址碑と説明板があります

上の写真の黄色で囲んだ所に城址碑があります。あまりにも倉庫っぽい所の真正面なので、パッと見は城址碑には見えないかも。

井上城/③城址碑
▲城址碑

でも、さすがにココまで寄れば誰にでも城址碑だとわかりますよね?w簡単ではありますが、お城の歴史についても刻まれています。私は見落としたのですが、すぐ近くにある神明神社にも城址碑があるそうです。


◆歴史◆

応永年間(1394~1428年の間)、有馬主殿正が居城としていました。

有馬主殿正は丹羽郡井上庄17ヶ村を支配する土豪だったそうです。どのような人物だったのかはサッパリわからず。ただ、織田郷広への服属を拒否し、滅ぼされた事しかわかりませんでした。それが1441年の出来事です。

応永年間の尾張は、斯波義重が尾張を本格的に領国化した時期です。1400年に尾張守護となった斯波義重は、領国の1つである越前を朝倉氏に乗っ取られています。これに懲りたからこそ領国へ下向し、直接領国経営に乗り出したのだと思います。そんな時期だったので、守護となった所ですぐに各地の土豪が従う訳ではなかったでしょう。なぜなら、それまでの守護は都に居ることが殆どで、数年で交代していたからです。

斯波義重は室町幕府で管領を務めるなど、かなりの大物でした。しかし、以後数代は20歳前後で当主が亡くなる時期が続きました。織田郷広が有馬主殿正を攻めた頃は、斯波義重の次の当主が重病だった頃です。斯波氏がこの先安泰ではなさそうだと読んで、有馬主殿正は臣従を拒んだのかもしれません。

直接臣従を迫った織田郷広ですが、この人物もあまりパッとしません。主君が20歳そこそこなのでナメてたのかもしれませんが・・・井上城を攻め落としたその年に、寺社領・本所領を横領して逐電しています。

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10年後、ほとぼりが冷めたと思ったのか、織田郷広は守護代への復帰を図りました。将軍・足利義政の口添えを得るなど、かなり念入りに準備したようです。念願叶って斯波義健との面会を果たしましたが・・・許されず、逆に自害を命じられました。

・・・やっぱり脱線した話の方が長くなりましたあせる

井上城は落城した時に廃城になったようですが、その後も気になりませんか?地図を眺めていると、すぐ北に小折城があります。ここは生駒氏の屋敷があった所だそうで、現在は保育園となっています。

生駒氏は馬借を家業とした土豪で、飛騨から三河までを商圏としていました。その屋敷はかなり広大で、お城のようだったとされています。小折城なんて呼ぶ位ですからね。

この生駒氏は大和国出身で、応仁~文明の頃尾張に移って来ました。西暦に直すと1466~86年の間です。戦乱を避けるのが理由だったそうで、前野氏との旧縁を頼って尾張に来たそうです。・・・尾張は応仁の乱の火種になった所なんですけどねw同じ頃に岩倉城も築かれており、この辺り一帯は広大な空白地だったのかもしれません。


所在地:愛知県岩倉市井上町井出北

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Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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