2013/03/17
土肥城/神奈川県湯河原町
相模の国境にある山城シリーズ・・・ではありませんが、昨日も山城へ行ってきました。
1発目は湯河原町にあった土肥(とい)城跡。登城口はいくつかありますが、私はしとどの窟バス停から。
ここに至るまでのルートは
小田原 → 国道135号 → 湯河原で県道75号に右折
県道75号は途中で「こっちかな・・・」という所もありますが、基本道なりでok登る内にだんだんカーブがキツクなり、その内ヘアピンカーブの連続となります。あぁ、空が近づいてきた・・・と思ったそこが「しとどの窟」バス停にある駐車場です。

▲しとどの窟バス停前の駐車場はヘアピンカーブの途中にあります
ここはとても見晴らしが良く、休憩しているライダーさん達もちらほら。私も城攻めモードに切り替えるため、防寒具を脱ぎました。最近温かくなったとは言っても朝は冷え込みますからね。

▲登城口
登城口はとてもわかりやすいです。「城山 土肥城址1500M」ということは1.5kmか・・・w山道の1.5kmはキツそう、とドキドキしながら登城開始。

▲登り始めの登城路
はじめは舗装もされていて傾斜も緩いです。こういう所って後で信じられない位キツイ坂が待ってたり・・・というのがよくあるので、まだまだ気を許しませんw

▲5分程で広場に出ます
まだまだ登り始めたばかりの所で視界が開けます。あれ?もう着いた?のかと思いましたが・・・「←しとどの窟バス停500M 土肥城址1000M→」なんてのが。まだまだ先です。

▲広場を抜けると少しだけ山道っぽく
広場を抜けると、それまで舗装されていた道が山道らしくなります。それでも幅は広く、石畳が敷かれた立派なもの。で、道は緩やかに下っていきます。どうやらさっきの広場は隣の山の頂上みたいです。

▲細く狭く急な坂道に
10分ほど歩いて行くと、立派な石畳の道がブツっと途切れます。そして右に90度曲がると、そこは細くて狭くて急な坂道。とうとう本性を表したな!と登って行くと・・・

▲1郭にある城址碑
そこには立派な城址碑が!・・・ということで、緩い登り坂、緩い下り坂、ちょっとだけきついのを登ったら着きました。ここまでだいたい20分位。思ったよりもはるかに楽な道のりでした。

▲南側の展望をパノラマで
1郭からは360度視界良好!北側にはもっと高い山々が聳えますが・・・南側は海までバッチリ見えます。写真の真ん中でちょっと突き出しているのが真鶴半島です。

▲2郭、3郭はこんな感じ
1郭から2郭への道は、1郭の脇を真横に下りて行きます。これって横矢のようにも見えますが、土塁が無いので地形の都合なのかもしれません。2郭、3郭、4郭はとても狭く、とりあえず平場があるといった感じ。今は草木が茂っています。

▲4郭から下る階段
2郭、3郭はそれほど守りが厳重な造りではありません。4郭は5郭との間に5m程の段差があり、登り道は写真のようになっています。郭の目の前で右に左に・・・地形がそうではありますが、横矢なのかもしれません。

▲5郭から6郭への出口
そして5郭。ここは色々仕掛けがありそうです。まず、6郭側に土塁のような土の盛り上がりがあります。そして、6郭への通路は切り通しになっていて、とても狭いです。

▲下から見上げた5郭
下から見ると、右側の通路を通ろうとすると、左上から狙い撃ちにされる感じ。4郭、5郭は、守りの兵士が居ると簡単には入れなさそうです。ココが守りの要なのかもしれません。

▲6郭はかなり広い
その下にある6郭はかなり広い平地となっています。長さは50m位はありそうです。その下の入口は特に厳重な造りにはなっていません。もしかしたら馬場だったのかも、と勝手に想像します。

▲城堀林道の登城口
6郭を抜けるとコンクリートで舗装された立派な道に。・・・もしかしてここまでバイクで来れる???のかどうかはわかりません。でも、どう見ても歩くためだけの道ではありませんねw

▲大観山からは富士山と芦ノ湖が望めます
次のお城へ移動するため、県道75号を更に北上。しばらく走ると目の前に富士山の威容が現れます。丁度眺めのいい大観山に広い駐車場があります

◆歴史◆
平安時代末期に湯河原から真鶴一帯を支配した土肥氏の城と伝わっています。土肥氏は平時は湯河原駅から城願寺の辺りの館に居住しており、その詰の城と見られます。城願寺から土肥城までは登城路があり、道のりは約3kmほどです。
土肥氏は源頼朝挙兵から従っており、平家討伐後、各地に所領を得ました。その中には安芸国沼田荘もあり、毛利氏の重臣・小早川氏も土肥氏の一族です。
その後は記録に登場しないため不明ですが、遺構は戦国時代の特徴があります。そのため、同地域を支配した大森氏か後北条氏が手を加えた可能性があります。
所在地:神奈川県足柄下郡湯河原町宮下
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