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百足城/岐阜県飛騨市

百足城跡は飛騨古川駅の真西にあります。
訪問日は2012年8月8日です。

百足城/①遠景
▲遠景

当時見ながら走ってた地図を見つけました。手元にある城巡りの資料としては最古の部類です。こいつらを見てて思ったのは「よくこんなので回った」という事。百足城も地図の印が全然違う所に付いてましたwただ、そこへ向かう道の途中に本物があったのが救いでした!

百足城/②登城口
▲登城口

それは、曲がり角にこんなのがあったから。・・・あれ???ココかwwwてな感じで、我が資料にはボールペンで訂正が書き込まれていました。ということで、洒落たロッジ風のオウチの脇から雑木林の中へ進みました。

百足城/③寂れた標柱
▲寂れた標柱

道はあまり草が無く、すんなりそれっぽい高みに到着。小じんまりとした高台に、すっかりボロボロになった標柱が立っていました。うし!間違いないヽ(´∀`)ノ

百足城/④物見台
▲物見台?

そんなこんなでウロウロするほどの規模ではありませんでしたが・・・小規模なりに地形に起伏があり、城跡っぽさを感じられる所でした。


◆歴史◆

姉小路高綱が築いたとされます。

姉小路高綱は向小島氏の系統ですが、1530年以降歴史上から抹殺された人物です。当時の姉小路氏を取り巻く環境は・・・国司である姉小路氏は都住まいが長く、あまり領国の飛騨には来ませんでした。応仁の乱が収束してからは飛騨に住むようになりましたが・・・実際の政務は在地の被官が取り仕切っていました。

1504年、古川基綱が没すると古川富氏が実権を握り、古川殿と呼ばれるようになりました。苗字が同じなので紛らわしいですが、基綱は国司の姉小路氏で、富氏はその被官です。1518年には姉小路済継が、1527年には姉小路済俊が謎の死を遂げます。そして1530年、姉小路済俊の弟で家督を継いだ姉小路高綱も史上から消え去りました。

姉小路高綱は百足城で隠居したとされますが・・・古川盆地のすぐ脇にあり、監視しやすい場所にあります。規模も小さく、要害らしさもほとんど感じられません。ここなら飼い殺しにするには都合が良さそうな気がします。

姉小路高綱は歴史から抹殺されただけあって、謎だらけの人物です。それは姉小路家の家督を継いだとされる田向重継と同一人物だという説があるからです。時期も同じで姉小路一族であったことから、とても信憑性があります。

そして更に謎なのがその没年です。

1556年、三木直頼により滅ぼされたとする説があります。その直後に三木氏が朝廷より飛騨国司に任命され、姉小路姓を名乗り始めたからです。姉小路の名を継ぐ者が絶えてこそ成り立つ出来事ではないかと思います。

もう1つの説は1576年で、姉小路自綱の時代です。1572年に家督を継いだ姉小路自綱は、とても冷徹な人物だったと思われます。自らの地位の安泰のために1577年に妹婿・岡本豊前守夫妻を殺害。更には1579年に自らの嫡男・宣綱をも殺害しています。飛騨一国を牛耳るために利用した姉小路の名跡は、本物が居ては邪魔だったに違いありません。


所在地:岐阜県飛騨市古川町高野

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Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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