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山鹿城/福岡県芦屋町

山鹿城は遠賀川河口の東岸にありました。
訪問日は2013年1月1日です。

山鹿城/対岸から
▲対岸からの遠景

山鹿城は河口にある小山を利用して築かれています。
周囲は平地なので、遠くからでもよく見えます。

山鹿城/登城口
▲登城口

近くまで寄ってみてどこから登るんだろう?と少し迷いましたが・・・
川側にあるヨットハーバーの駐車場に登城口がありました。
この案内は入口が左側にあるように見えますが、ここの細道を入って行きます。

山鹿城/ニの丸
▲ニの丸から本丸を見た所

登城路は広くて慣らされていて坂も緩いので、とても登りやすいです。
山の斜面の北半分を∩字を描くように回り込み、東側でUターンして西側に出ます。
そこで辿り着く平場が二の丸です。
北部九州のお城は本丸と二の丸に段差をつけている所が多いですね。

山鹿城/城址碑
▲城址碑

二の丸から本丸へは東西の端にそれぞれ階段があります。
西の階段を登ると、写真の城址碑がありましたヽ(´ー`)ノ
碑には「山鹿兵藤次秀遠之城址」と彫られています。

山鹿城/本丸からの眺め
▲本丸からの眺め

平地にポツリとあるので、木が無ければ周囲をとてもよく見渡せます。
標高がそれほど無いので要害性はあまりありませんがあせる


◆歴史◆

天慶年間(938~947年の間)、鎮西奉行となった藤原藤次により築かれました。藤原藤次は藤原秀郷の弟で、姓を山鹿に改めて代々の居城としました。

1183年、平家都落ちの際、安徳天皇をはじめ平家一門を山鹿秀遠が迎えました。
1185年、壇ノ浦の戦いで平家が滅び、山鹿秀遠は所領を没収されました。

山鹿氏の後、一品坊昌寛が当地の代官となりましたが、
のちに宇都宮家政に所領を譲りました。
一品坊昌寛と宇都宮家政の関係は諸説あり、
実の父子か養父子かよくわからないようです。
宇都宮家政は後に山鹿姓を名乗るようになりました。

山鹿家政の子・時家は、次子の資時に麻生庄を分け与えました。
山鹿資時は後に麻生姓を名乗るようになりました。

南北朝時代、庶流の麻生氏が勢力を伸ばして本家の山鹿氏もその支配下に入りました。
これは山鹿氏が南朝、麻生氏が北朝に味方し、北朝が優勢になったためです。
麻生氏は室町幕府の奉公衆(将軍直参の家臣)として北九州で勢力を伸ばしました。

1436年、麻生弘家と家延の間に家督争いが起こりました。
幕府の仲裁の結果、弘家が麻生惣領家の家督を継ぎましたが・・・
応仁の乱で大内氏が都に釘付けとなると、家延は花尾城を占拠しました。

1478年、応仁の乱がひと段落すると、大内軍が花尾城を包囲しました。
家延は3年間抵抗を続けましたが、和議が成立して岡城(岡垣町)へ移りました。
・・・ということで、麻生惣領家は大内氏麾下に組み込まれました。

1551年、陶晴賢の乱で大内義隆師が討たれました。
陶晴賢は大友義鑑の次男・義長(宗麟の弟)を大内氏当主として立てました。

1555年、その陶晴賢が厳島の戦いで毛利元成に討たれました。
北九州の地を巡って大友氏と毛利氏が激しい争奪戦を繰り返すようになります。

1587年、豊臣秀吉による九州征伐により、九州の勢力地図が一変します。
麻生上総介元重は小早川隆景の配下に置かれ、筑後に移されました。
主を失った山鹿城は廃城となりました。


所在地:福岡県遠賀郡芦屋町山鹿(城山公園)

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Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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