2023/03/04
金ヶ沢城/栃木県鹿沼市
金ヶ沢城は、龍階城の西にあった山城です。
訪問日は2023年2月26日です。
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今シーズンは、栃木の山城に入り浸っています。
金ヶ沢城は、連続堀切のある龍階城のすぐ西にあります。
まだ紹介していませんが・・・
ここもなかなかの高さです。
しかも、城跡までの道ナシ!
それなりに苦労したので、紹介します。 |
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【1】駐車した場所 上に戻る
予想した登城ルートは東からの尾根伝い。
その始点近くに車を停めました。
事前に予想した場所には停められず。
しかし、すぐ近くに路肩の広い場所がありました。 |
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【2】入った作業道 上に戻る
そして、地図に描かれている道です。
元々期待してはいませんでしたが。
思っていたよりは形を留めていました。 |
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【3】沢沿いにあるコンクリートの何か 上に戻る
意外と道ある!と思ってましたが・・・
すぐに砂利ゴロゴロの沢になりました。
取り敢えず草が薄いのでそのまま進んでみました。
割とすぐにコンクリートの何かがあります。
帰りに紹介する別ルートの目印になるので覚えておいて下さい♪ |
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【4】行きは沢伝い 上に戻る
道は見当たらず、背丈よりも高い草がボーボー。
不可抗力ということで、沢沿いに進みました。
一応、城跡方向には向かえていたので。
この選択は、まぁまぁ正解でした。 |
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【5】コンクリートの道 上に戻る
それでもどこからともなく道の断片が現れます。
ココも地面はセメントの道です。
実はココも大事なポイントでした。
行きにはわからなかったのですが。
とりあえず城キチの野生の勘で進みました。 |
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【6】登れそうに見えた尾根 上に戻る
ただ、あまりの藪に実は少しだけイライラ。
沢の右の尾根に作業道があり、かなり心惹かれました。
だって、草が薄そうに見えましたので。
でも、左のこの尾根も中々に魅力的です。
イバラ混じりの藪掻きより、ココ登った方が絶対に楽!
という直登が、城キチの最終兵器です。 |
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【7】尾根上に 上に戻る
でも、真っすぐだと角度がキツイので斜めに。
そしてようやっと尾根上に辿り着きました。
下界での藪掻きが嘘のような世界です。
ずっとこんななら千里の道も苦にならないのに!
・・・いや、もっと近いと有難いデス。 |
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【8】振り返った所 上に戻る
登り切った尾根を振り返るとこんなです。
尾根の稜線で杉林がバッサリ。
全国的に、山へ行くとこんな光景を目にします。
注目すべきはその方向。
私が歩いて来た方向に尾根が伸びています。
帰りはこっちから行ける所まで行く!と決心したのでした。 |
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さて、尾根に登ってからは順調そのもの。
大した苦労話も無いので、一気に城跡を紹介します。
私が取り憑いた尾根に、9、10の二重堀切があります
そこから北側の尾根にも堀切が1つ。
二重堀切から南へ横移動した所にも12の大きいのがあります。
主郭への道は無いので、どこから直登でも変わりません。
ただ、主郭は南側に腰曲輪が付いています。
なので、12から真っすぐ上がるのが正解っぽいです。
主郭は、横堀でほぼ一周囲まれています。
横堀は西側で深くなり、その先にも15の堀切があります。
東側には横堀が無いので、そこから主郭へ。
主郭内部は、目玉焼きのように中央が高くなっています。 |
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【9】二重堀切(下) 上に戻る
GPSでは順調に城跡に接近。
歩きやすい尾根上に出てハズレだったら心が折れます。
昨年末にそんな経験ありましたがw
そんな不安を吹っ飛ばしてくれたのがこの子デス^^
視界の先に見えた凹みヾ(*´∀`*)ノ |
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【10】二重堀切(上) 上に戻る
城跡から見てどの尾根だったのか。
それが確定したのは、ここが二重堀切だからでした。
ようやく自分の立ち位置をしっかり把握出来ました^^
左へ進むと、奥にも堀切が見えました。 |
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【11】北側の堀切 上に戻る
どういう順番で回れば効率いいか。
自分の立ち位置がわかったので考えられました。
まずは二重堀切から右へ。
斜面を真横に残る踏み跡を辿り1つ北側の尾根へ。
ココに小さな腰曲輪と堀切があります。
本当はここから下にも行ってみたい気持ちはありましたが・・・
既に長い距離歩いていたのでUターンしました。 |
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【12】西側の堀切 上に戻る
次は二重堀切から見えた左側の堀切へ。
こちらには幅の広い道があります。
というか、重機で削られた作業道です。
ここから九十九折れに、麓まで続いています。
この道を通れば楽なのかもしれませんが・・・
多分ロクな事にはならないと、止めておきました。 |
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【13】主郭を囲む横堀 上に戻る
南側の堀切からどう上がろうかと思案。
北、東、南の尾根に、上がる道がありませんでした。
かと言って、ココからも西の尾根に行く道がある訳でもなし。
そうなると、真っすぐ登るしか選択肢がありません。
伐採作業した時のものかもですが、踏み跡が上に続いています。
南側から真っすぐ登ると、平らな場所に出ます。
ちょっとだけ虎口っぽさが残っています。
その奥に、横堀で囲まれた主郭があります。 |
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【14】主郭 上に戻る
この横堀は、東側だけありません。
土橋というより、そのままつながってる感じです。
虎口っぽさが感じられず、本当にそのままつながっています。
壊されてそうなったのか、元々こうなのか。
ちょっとわかりません^^;
内部は、中心がちょっとだけ高く盛り上がっています。
食べ物で例えると、目玉焼きのようです。 |
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【15】西側の堀切 上に戻る
横堀を進むと、西側が深くなっています。
外側の尾根に出て進むと、こちら側にも堀切があります。 |
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【16】帰りは尾根伝い 上に戻る
ひと通り見たので山を下ります。
来る時は完全に手探りでした。
もっと楽に来れるルートを探したい!
そんな探求心から、下りは尾根を真っすぐ下りました。
ということで、ココを真っすぐ進みます。 |
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【17】振り返った所 上に戻る
木のある所まで下りて振り返った所です。
北側の沢沿いに来た時は凄い藪でしたが・・・
伐採された尾根は、めちゃくちゃ歩きやすい! |
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【18】尾根先端部 上に戻る
そのまま真っすぐ尾根を下ります。
でも、道がある訳ではありません。
尾根先端まで下ると、こんな感じになります。
ココら辺は手入れがされてないのか、杉の幼木が沢山。
杉の藪というのはちょっとレアです。
取り敢えず掻き分けながら真っすぐ進みました。 |
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【19】尾根下のコンクリート道終点 上に戻る
どこをどう進んでいるのか?になりますが・・・
まっすぐ進んでいたら、地面がセメントの道に出ました。
お、ラッキー♪
「上から道発見スキル♪」が発動したようです。 |
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【20】道は藪化しています 上に戻る
地面はセメントですが、ススキや笹で埋もれています。
それでも、人の手が加わった道はありがたい!
「道なのに」と思いながらも掻き分け進みます。
すると、ゴルフ場脇に出ました。
セメント道はそのままコース端を進みます。
一応獣避けの電線で、道とコースが隔てられています。
ギリギリゴルフ場の外側、といった感じです。
しかし、その道を電線が横断しゴルフ場側に。
流石にココからは道を進めず。
かなり下っていたので、渋々北側の沢に下りました。
そうして下りた所が、3の謎のコンクリート施設です。
ということでまとめ。
楽に登れるルートは2→3と進み左側へ。
ゴルフコース沿いに進んでそのままセメント道。
セメント道を辿って藪を進み、19から左前方の尾根、です。 |
◆歴史◆
久我城の詰め城でした
某大聖典を開いても「金ヶ沢城」が無し。
どこかの別名かと思ったら、久我城の中にありました。
久我城は、常真寺脇にある平城です。
けっこう離れてるかと思いましたが1.4km程でした。
という事は、南から登るのが正解だったかもしれません。
事前にそういうルートも考えてはいましたが・・・
今更もう一度訪ねて検証する気にはなれません^^;
山城は大好きですが、登山はチョット。
城主は久我氏と伝わります
詳細は伝わりませんが、久我氏の城と伝わります。
その久我氏もよくわかりません。
一説には源氏長者の久我氏。
もう一説には佐野氏の一族と伝わります。
源氏長者の久我氏は、久我通光を祖とします。
久我通光は鎌倉時代の人物で、太政大臣も務めました。
この頃の源氏と言えば源頼朝ですが・・・
久我氏が源氏長者となったのは、鎌倉の源氏が滅びた頃でした。
ちなみに「久我」の読みは「こが」です。
久我氏は、室町時代末まで源氏長者の資格を保ちました。
その一族が下野に下って来たのが久我城とする説です。
佐野氏説は、一族の久我盛綱による築城とします。
久我盛綱も鎌倉時代の人物です。
佐野氏は宝治合戦で三浦氏に味方し敗退。
本領を没収され、以後衰退した時期がありました。
久我氏はこの頃に佐野氏から派生したようです。
廃城は1587年と考えられています。
この年代は、佐野氏激動の時期でした。
1585年に佐野宗綱が戦死すると、後継者が絶えました。
そこで家中ではどの家から養子を迎えるかで真っ二つに分裂。
争ったのは後北条派と佐竹派です。
佐竹派は1586年に上洛し、豊臣秀吉から惣無事令を得ます。
しかし、後北条家は1587年に佐竹家派を討伐。
北条氏忠が佐野家を継承しています。
所在地:栃木県鹿沼市引田 GPS軌跡ダウンロードページ
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