2022/01/11
山本切寄/大分県宇佐市
山本切寄は、山本砦のすぐ北にある単郭の城跡です。訪問日は2021年12月30日です。

山本切寄も駅館川沿いにあり、すぐ脇を宇佐別府道路が通っています。
あと少しズレていたら、遺構は破壊されていたところです。
河岸段丘端にある崖端城で、台地からコの字形の堀で隔てられています。

①駐車場所
城跡へアクセスする箇所は2箇所あるようです。
こっちは全然歩かなくても入れる、高速道路沿いの道の突き当りです。
ただし、Uターン出来る所はありません。
突き当りの先がちょっとだけ野原になっていますが・・・
土が柔らかく、Uターンしようと入り込むとタイヤが嵌ります。
・・・と、危うく嵌りかけた経験者がここに1匹おります


①駐車場所から見た堀切
嫌な汗にまみれてドアを開けると、すぐ目の前にこのような光景が。
ここは南端にある堀切のすぐ脇です。

②南側の堀切~竪堀
早速下りて、堀底を堪能します。
思っていたよりも規模が大きく、来てよかった

ここへのアクセスは、この竪堀の下からよじ登るという手もあります。

②南側の堀切
せっかくなので、横顔を拝見致します


②南側の堀切
周囲を巡ってみましたが、内部への入口は見当たらず。
仕方が無いので、皆さんが通ったであろうここをよじ登りました。

③南西の角からみた内部
よじ登った所は土塁の上で、高さは2、3メートル程あります。
内部はスギ林となっており、下草はあまりありません。
・・・草の茂り具合の感じ方は人それぞれですネ


③南西の角
土塁の上から見た横堀の曲がり角です。
角はいったん膨らんでおり、櫓台があったように見受けられます。

④北側の堀
そのまま土塁上を進んで北側の角へ。
ずっと横堀が並行しますが、土橋や虎口などは現れず。
北側は農作業小屋っぽい施設があり、その間の堀は藪となっています。

⑤虎口?
北側の土塁は、中央よりやや川側が大きくえぐれています。
虎口のようにも見えますが、堀の深さは変わらず。
断面を見ると、重機で削られたように見えます。
ただ、土塁端が丸みを帯びているので、往時の虎口かもしれず・・・
内部へアクセス出来るとしたらここだけなので、何とも言えません。

⑥駅館川側へ下る道
土塁は北側の川寄りで終わりなので、あとは外周をトレース!
GPSで軌跡をとるため、川側の断崖沿いを進みました。
すると、何やら虎口っぽい感じで溝があります。
これ、どう見ても道ですよね?
ただ、真っすぐ内部へ通っているので近世の作かもしれませんが。
今思えば、この道がどこに続いているのか下りてみれば良かった・・・
今度ココへ行かれるがいましたら、どこに通じているのか教えて下さい

◆歴史◆
山本砦同様、全くわかりません。
西北西約5km弱にある光岡城と構造がとても似ています。
とりあえず言えるのは、ここまでです

歴史ではないのですが、「切寄」という名前が気になりました。
よそでは全く聞かない言葉です。
城や砦の方言なのか?と思いましたが、偶然見つけました。
光岡城で撮った写真を整理中、切寄についての説明板がありました。
現地では写真撮るだけで、説明板読まないんですよね・・・



その説明板によると、「切寄」は城砦のこの地方での呼び方だそうです。
そう言われても、よそはみんな「○○城」って呼んでますが^^;
城という程の規模でもなく、「砦」はすぐそばの所で使っちゃった・・・
それで「切寄」と呼ぶことにしたのかもしれません。
尚、居館に相当する呼び名は「宅所」なのだそうです。
こちらはすんなりわかりますね。
所在地:大分県宇佐市山本 GPSログダウンロードページ
大分県の城跡/なぽのホームページを表示 |
コメント