2021/01/24
比久尼城/埼玉県秩父市
比久尼城は現地では比久尼ヶ城と表記される、武蔵最難関の山城です。訪問日は2020年12月31日です。

西側の県道沿いにある半根子集落から見た比久尼城です。
ひと際目立つので、すぐにそれとわかります。
山頂のすぐ下は岩盤がむき出しになっています。
遠くから見ても、近づき難い険しさが伝わります。

上のアングルは皆様撮られているので、私は別の角度で撮りました。
つまらない所で負けず嫌いを発揮します。
半根子集落から少し北ですが、地上からは見えません。
なので、上空から撮影しました。
私、空飛べますので\(^o^)/
法律ギリギリの高さで、ようやく全容を捉えることが出来ました。
画面ではちゃんと収まっていたのに、ちょっとだけ切れてしまいました。
こうなるとわかっていれば、少しバックすれば良かったんですが


さて、この城を訪ねる人がとても少ないせいか、情報が少ないです。
アノ岩山に登ることなど、命知らずの所業とされるからです。
なので、遠景を撮りこの説明板を見て攻城とする方が殆どです。
道端にある訳ではないので、少し探しましたが

尚、現地で城の名が唯一表記されているのがこの説明板です。

説明板のある集落までは、荒れた砂利道があります。
私の馬は美道専用なので、片道3km程歩きましたけど。
その道も集落で終わり、そこから先は道無き山中を歩きます。
目印を付けずに進んでしまい、行きと帰りの軌跡がバラバラです

城跡に辿り着くのでさえ、遭難の危険が伴います。

何となく城跡の方に進むと、かなり広い場所がありました。
これが、あの岩山の付け根にあります。
お城だというなら、ここが主郭でイイじゃん!って思いますが・・・

これは帰りがけに撮ったものです。
こちら側からだと、行きはどこがお城なのか判別がつきません。
ただただ地図やGPSを頼りに、それらしい方向へと進みます。
だんだん地形も険しくなり「本当にこっち?」なんて場所もあります。
ルートを非公表とされる先達もおいでなので、詳細は伏せますがw
先達はよくこんな所進んだなぁと、感心するばかりでした。

だいぶ近付いて来て、こんな細尾根が現れます。
ここか?と思いましたが、幅も広く左側は緩いです。
普通に歩けるので進みます。
この先で、また少し幅が広い土の細尾根になります。

そして、ついに辿り着きました。
渡ってはいけない土橋です。
ここから先をレポートされた先達はいらっしゃいません。
歩いて渡れなければ、飛べばイイ!
そう思って空を飛ぶ準備をして来たのですが・・・
木々の枝に覆われ、飛ぶことが出来ませんでした

嗚呼、我が野望潰えたり・・・w
まぁでも、この極細土橋を見ることが出来ただけで満足です。
これから訪ねる方も、これ見ただけでも自慢していいです。
ここは、それだけ難易度の高い所なので。
◆歴史◆
城山城主の奥方が隠れたと伝わります。
「城山」は上吉田では城峯山の事で、石間城がありました。
平将門またはその弟・平将平の城で、藤原秀郷に攻められ落城しました。
一般的に、平将門は940年2月に下総で戦に敗れて討死したとされます。
そのため、石間城に立て籠もったのは平将平だったと考えられます。
そして、平将平が奥方をこの城に隠したのが城の名の由来とされます。
石間城落城後に厳しい落ち武者狩りがあったと、この地方では伝わります。
ココに逃れた奥方のその後については、いくらググっても出てきません。
尚、「平将門」「比丘尼」でググると、沢山ヒットします。
その多くが、各地に逃れた娘が出家して隠れ住んだという内容です。
ココの伝承もあながちあり得ない話ではないと思われます。
時代を下った明治時代にも、ココに人が隠れました。
秩父事件では、困民党の首謀者達が粟野山で会合を繰り返したそうです。
地元の人達にとっても、隠れるのに丁度良い場所だったようですね。
所在地:埼玉県秩父市吉田石間
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コメント
無題
命がいくらあっても足らなさそうです…(-_-;
2021/01/24 08:03 by syunpatsuryoku1号 URL 編集
Re:無題
ロープを掛ける丁度良い木もありません。「ここを渡った奥方スゲー!」というより「ホント???」の方が大きかったです。
2021/01/24 09:24 by なぽ URL 編集
無題
いつも大変参考にさせて頂いております。
比丘尼城、ワタシも全く同じルートで極細尾根まで行って挫折しました。
主郭まで行っている方は、極細尾根の左手を少し下って、ロッククライミングして進入しているんだと思います。
機会があればチャレンジしてみようと思いつつ、行けていませんが(笑)
2021/01/24 10:16 by む~ URL 編集
Re:無題
極細尾根に辿り着くだけでも大変でした。
木の枝が頭に刺さって流血しましたしw
細尾根の先は、まぁいつもの光景だと思ってたので未練はありません。
まさかこんな!なんてルート、あったら紹介して下さい^^
2021/01/24 14:19 by なぽ URL 編集