2020/01/22
水ヶ城/大分県臼杵市
水ヶ城は水賀城、水上城とも表記される臼杵氏の城でした。訪問日は2019年12月29日と2020年1月11日です。

水ヶ城への登城路はいくつかあるようですが、私は北西から攻めました。
入口はココで、川を渡るちゃんとした橋はココしかありません。
ちゃんとしてない橋なら登城口付近にありますが・・・
鉄板2枚を渡しただけなので、かなりの平衡感覚が必要ですw
橋の向こう側も道ですが、土が柔らかく車だとハマリます。
ただ、一応車道っぽいので、橋の脇に車を停めました。

橋を渡って約300メートル先に、2つ目のガードレールがあります。
登城口はこの橋の向こう側にあります。

送電線保守用の道があるので、ここから山に入ります。
1回目に訪ねた時は、ここで少し迷って右上の尾根に登り掛けました。
というのも、入口にピンク色のテープはありましたが2つ目が無し。
登っていて「送電線保守の人、ここ登るか?」と疑問に思い戻りました。

登城路は、この水の枯れた沢を進みます。
次のピンクテープは、この沢の奥にありました。

沢を100メートル程進むと、送電線保守用の標柱があります。
ここから尾根側に、歩きやすい道が現れます。
この道が城跡まで続いています。

途中、九十九折れになっていて、シダの茂る急斜面を登ります。
見上げるとこんな感じで、往時の登城路ではなさそうです。

上まで登ると、傾斜が緩くなります。
1つ目の鉄塔を通り過ぎた先で、標柱が現れて道が分岐します。
年末はスルーしてしまいましたが、まずはここを直進します。

この道は北側の尾根に通じており、大きな堀切様に出会えます

2回訪ねたのは、1回目にココを見落としたからです。
ココが水ヶ城最大の見どころです。

先ほどの分岐へ戻り、頂上を目指します。
虎口っぽい所を過ぎると、山上の平坦面に出ます。
ここが水ヶ城の主郭です。
奥が少し盛り上がっており、2段になっています。

その更に奥へと道は続いています。
2段になった所からわりとすぐに、こんな光景が現れます。
1回目には気づいていませんでしたが、ここが南側の堀切です。
この先に送電用の鉄塔があります。
私はこの堀切を斜め上から撮りたくなり、ドローンを飛ばしました。
長岩城での反省から、もっと大きくて安定したヤツを購入。
事前に動作確認も済ませており、満を持しての初陣でした。
お天気が良くて風も無く、絶好のドローン日和でしたが・・・
離陸したドローンはそのまま、猛スピードで飛び去ってしまいました

ワンキーリターンボタンも効かず、遠い森の彼方へ。
プロポにはD:154m、H:-38mと表示され、接続が切れていました。
(Dは水平距離、Hは垂直距離です)
スマホには、FPVで送られて来た最後の画像が映っていました。
どうやら木に引っ掛かったようで、空を見上げた映像が残っていました。
距離がある上に落ちた場所も見えていないので、回収は諦めました。
もしやと思い帰宅後調べると、悪い予感は的中。
高圧線付近では、電波障害でドローンが制御不能に陥りやすいのだとか。
堀切見たさに再登城しましたが、痛い思い出となりました

◆歴史◆
臼杵氏の詰城として築かれました。
室町時代になってから、臼杵氏により築かれました。
平素は東側の麓の田篠原(江無田)周辺に館を構えていました。
東尾根に竪堀群や土橋付きの堀切もあるそうで、そちらが大手のようです。
そちら方面は、下り方がわからず見れていません

臼杵氏は大神氏一族で、平安時代に土着した臼杵惟盛を祖とします。
鎌倉時代末に戸次貞直の三男・時直を迎え、以後は大友一門となります。
水ヶ城はこの臼杵時直により、1361年に築かれたとする説があります。
以後、臼杵氏は大友家の重臣となり、臼杵長景は初の加判衆となります。
この臼杵長景により、1505年に築かれたとする説もあります。
臼杵長景の子、臼杵鑑続も加判衆となり、主に外交面で活躍。
筑前では、大友家の貿易を取り仕切っていました。
子が無かった臼杵鑑続の次に家督を継いだのが、弟の鑑速です。
臼杵鑑速も加判衆として、軍事・外交に大活躍。
立花道雪、吉弘鑑理とともに「三老」と並び称せられました。
臼杵鑑速の死後は子の統景が家督を継ぎ、鑑速の弟・鎮真が補佐しました。
しかし、1578年の耳川の戦で両名とも討死します。
敵ながら、島津家久が臼杵統景の死を惜しんだと伝わります。
その跡を継いだのは、鑑続・鑑速・鎮真の弟・鎮順の子の臼杵鎮尚です。
臼杵鎮尚は1586年、臼杵城を包囲する島津軍を急襲し打撃を与えています。
臼杵鎮尚の子・鎮理は、大友義統の加判衆として主に財政で活躍しました。
しかし、大友家が改易された後、消息不明となります。
所在地:大分県臼杵市大字前田 GPSログダウンロードページ
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