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丸子城/神奈川県川崎市中原区

丸子城は日枝神社の辺りにありました。
訪問日は2013年2月11日です。

丸子城/日枝神社

日枝神社は多摩川堤防のすぐ内側にあります。周りは閑静な住宅街です。旗日なせいか、参拝者がぼちぼちいました。


◆歴史◆(なるべくザックリ)

丸子城が歴史に登場するのは、1478年にあった長尾景春の乱の時です。乱の詳細は省いて以下に経緯をザックリと書きます。

時は1473年6月、山内上杉氏の家宰・長尾景信が没しました。家督は嫡男の景春が継ぎましたが・・・

主である山内上杉顕定は、景信の弟・忠景に家宰職を継がせました。これは、白井長尾氏が主を凌ぐ勢いであり、危機感を抱いたからだとされます。家宰職を継ぐのが当然と思っていた景春は面白くありません。

味方が欲しい景春は、従兄弟の太田道灌を誘いますが断られました。しかし道灌は景春に同情したようで、山内上杉顕定に景春を懐柔するよう説きました。

ザックリと言いながらついついあせる

年月は進み、話は更にこじれ・・・

1476年、長尾景春はついに挙兵し、古河公方と対陣中であった主君を攻めました。景春には武蔵の多くの国人が同調したため、かなりの勢力となりました。景春は主君と敵対していた古河公方をも味方につけました。

そのため、乱の鎮圧を命じられた太田道灌がついに出撃。各地で反乱軍をあっさり撃退する活躍ぶりでした。

思わぬ形で上杉陣中が内部分裂をして喜んだのが古河公方・足利成氏でした。乱を起こした景春の誘いに乗るフリをして、実は傍観していたのでした。これは20年来の戦に嫌気がさしていたからで、有利に和睦しようと動き始めました。

これに反応したのが景春方として戦に参加していた豊島氏でした。豊島氏は鎌倉時代以来、武蔵南部に広大な勢力を持っていました。しかし、太田道灌が豊島氏の所領を分断して拠点を築いていたため、道灌とは犬猿の仲でした。このままでは一矢も報いずに戦が終わってしまう・・・

戦が終わることを恐れた豊島氏は、1478年正月に単独で反道灌の兵を挙げました。和睦の調停中であり勝手な挙兵であったため、景春や古河公方には見捨てられてしまいました。豊島氏がいくら大族とは言っても、さすがに百戦錬磨の名将・太田道灌には敵いません。豊島氏発祥の地・平塚城や本拠地・石神井城など次々と拠点を陥とされていきました。

石神井城落城後に、味方の小机城へ向かう途中で陣を敷いたのが丸子城だとされています。丸子城は多摩川の西岸にありました。多摩川と渡ってくる太田道灌の軍勢をここで迎え撃つつもりだったのかもしれません。

しかし、、、特に戦があったという記録なし。あっさり落とされたか、陣を敷く時間がなかったのでしょうか。豊島泰経が逃れた小机城は太田道灌の軍勢に包囲され、4月に落城しました。

・・・歴史に登場する丸子の城?は以上ですw

歴史は繰り返すといいますが・・・皮肉なものです。1486年、太田道灌は暗殺されました。家宰・道灌の勢力が強くなることを恐れた主・扇谷上杉定正によって。


所在地:神奈川県川崎市中原区上丸子山王町1丁目(丸子山王日枝神社)

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故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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