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伊勢山城/福島県いわき市

伊勢山城跡には伊勢両宮神社があります。
訪問日は2016年7月30日です。

【2】伊勢山城

城跡には伊勢両宮神社があります。
両宮とは「外宮」と「内宮」の両方という意味です。
そのどちらにも一度にお参り出来る、というお徳な神社です。
駐車場から上がる道の途中、道端に大きな堀跡があります。
でもまぁ、御覧のとおりで、私でも侵入不可ですクローバー

【3】伊勢山城

神社の社殿です。
見た目は伊勢神宮のミニチュア版といった感じです。
式年遷宮はやってなさそうに見えますが・・・。

【4】伊勢山城

廃城後すぐ勧請されたせいか、その残った遺構がそのままっぽいです。
曲輪と曲輪の間の段差や堀の名残を見ることが出来ます。

【5】伊勢山城

どこか忘れちゃいましたが、土塁もあります。
ただ、神社勧請で造成されているので、どこまで城のものか・・・


◆歴史◆

前九年の役で源義家が在陣しました。

前九年の役(1051-1062)の際、源義家が在陣しました。
この戦は安部頼良が朝廷に逆らい、源頼義が討伐したものです。
この辺りは「勿来」という地名で、「な来そ」に由来するそうです。
「な来そ」は「来ないで!」という意味です。
「蝦夷が攻めて来ないで」と願いを込めた、陸奥と常陸の境目でした。

岩城氏領の最南端でした。

岩城氏は常陸平氏の一族で、平安時代末期からいわき一帯の領主でした。
戦国時代に伊達晴宗の長男が家督を継ぎ、岩城親隆と名乗りました。
1568年、岩城重隆が急死し、養子の岩城親隆も姿を現さなくなります。
この頃から岩城親隆の正室・桂樹院が家中を取り仕切るようになりました。
桂樹院は佐竹家が実家で、兄・佐竹義重が岩城家中に介入。
伊達家とも争うようになりました。

1586年、人取橋で南奥諸家・佐竹義重連合軍が伊達政宗と戦いました。
この戦で岩城家臣・窪田十郎が伊達家重臣・鬼庭良直を討ち取りました。
しかし、大勝利翌日に主力だった佐竹軍が撤退しました。
後北条軍が背後で、佐竹領を伺う動きをしたためでした。

1589年、伊達政宗が蘆名家を滅ぼしました。
その結果、南奥諸家が伊達家にこぞって鞍替えしました。
岩城常隆もこの時、伊達政宗に鞍替えしました。
窪田十郎は鬼庭良直の子・茂庭良元に5000石で仕えました。

1590年、岩城家を佐竹家の養子が継ぎました。

岩城常隆は小田原征伐に参陣したため、奥州仕置きは乗り切りました。
しかし、当時既に重い病に侵されており、無理を押しての参陣でした。
そのため、直後に24歳の若さで世を去っています。
岩城常隆には実子が居ましたが、佐竹家からの養子が家督を継ぎました。
これは豊臣秀吉の意向がかなり入っていたそうですが・・・
岩城常隆の幼子は岩城領から追放され、伊達政宗を頼りました。

文禄年間、城跡に伊勢両宮神社が勧請されました。

文禄年間は1593年から1596年の間を指します。
神社を勧請したとされるのが、窪田山城守家盛の叔父・道通です。
窪田家盛=窪田十郎なのか?と思いましたが、ググっても?のままですあせる
窪田十郎の件も合わせ、この頃廃城になったと思われます。


所在地:福島県いわき市勿来町四沢伊勢林前(伊勢両宮神社)

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Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

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