2019/01/27
黒木城/宮崎県美郷町
黒木城は黒木の街を見下ろす位置にあった山城です。訪問日は2018年12月30日です。

黒木城跡へは、県道20号から脇道に入ります。
川の蛇行に沿ってカーブする所に、山中に入る道があります。
城跡へはここから登ります。
車は数十メートル先にある路肩が広い所に停められます。

先ほどの所から山中に入ると、こんな感じになります。
緩やかに右にカーブして、谷間を登るように見えます。

これがあるので、辛うじて「あ、ここ歩けるんだ」とわかります。

まぁでも、谷間を登っている時に見える光景です。
本当にココ道なの?と、頭の中には???が飛び交います。

谷間を登るにつれて、その疑念は段々強まります。
そしてココで「このままココ進めるのか?」というレベルに。
正面は笹がビッシリと茂り、藪慣れした私でも「ちょっと・・・」


真正面が笹の壁に遮られた所で、右を見上げるとこんな感じです。
斜面は下草が薄く、山上に向かう傾斜も見えます。
どうせ道が無いならこっちの方がと、ここから直登しました。
下の地図で、途中から南西に進んでいるのがココです。

斜面を直登すると、尾根にある平坦面に出ました。
どうやらココが黒木城の西側の曲輪のようです。
曲輪だ!と確信出来る位に真っ平です。

東側を見ると、まだまだ尾根が続いています。
先ほどの笹藪に比べれば、こちらの方が歩きやすい!

と思ったら、割とすぐに巨石群が尾根を塞いでいます。
あまり岩が無い山ですが、ここだけ集中的に岩があります。
尾根の幅いっぱいに積み重なっており、回り込むのが大変でした。

その岩の上にも平らな所があり、そこが主郭です。
写真撮っても、まぁいつもの光景ですけどw

ここから右側(南)が、某報告書の縄張図では腰曲輪です。
ただ、あまり明確な段差は無く、緩やかに下る尾根となっています。

ただ、段差になっている所もあります。
面というより出っ張りに近い感じですが。
某報告書では、こちら側に主郭の虎口があると書かれています。
そういう目で見たのですが、よくわかりませんでした。

主郭の北側に、幅の広い堀切があります

上から見ると「おぉ、凹んでる


黒木城の城域は主郭・西・南の曲輪のみ。
さぁ、次へ行こうと山を下ります。
縄張図では、堀切の左側に破線が描かれています。
これは道を表しているのですが、堀切の左(西側)はこんな風景です


その足元はこう。
道、ありますね・・・
素直にここから下ったものの、ほんの10メートル程で猛烈な藪に。
あとは重力に従って、笹の海を泳ぎました

途中で直登に切り替えた所にたどり着き、そこからは歩いて下りました。
◆歴史◆
不明です
地名が福岡県の黒木と同じで「木」が濁ります。
黒木姓は宮崎の山中と鹿児島に多いそうです。
なので、個人的には黒木氏が居たのか?と想像しています。
地理的には、門川のすぐ西にあります。
その領主といえば、土持氏か門川伊東氏です。
北は高千穂へ通じる道へ、南は田代へ通じる道があります。
城が道を見下ろす場所にあり、見張り台的な役割だったと思われます。
すぐ南に黒木神社がありますが、元々は天満神社だったそうです。
創建年代は不明です。
明治時代に村内の愛宕神社と合祀され、黒木神社になりました。
地名からついた名前でした。
・・・という事で、手掛かりは得られませんでした

所在地:宮崎県東臼杵郡美郷町北郷黒木 GPSログダウンロードページ
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