fc2ブログ

三ツ山城/宮崎県小林市

三ツ山城は元々は北原氏の本拠でした。
伊東義祐が乗っ取ってから伊東四十八城の1つとなりました。
訪問日は2017年12月31日です。

【写1】三ツ山城

南側からの遠景です。
地形が城の名前の由来という事なので、ポンポンポンを期待したのですが・・・
どれが城のあった山なのか?だったので、右半分しか写っていませんあせる

【写2】三ツ山城

現在、三ツ山城跡は城山団地となっていて、遺構は完全に消滅しています。
大きな鉄筋コンクリートの団地をイメージしていましたが、一軒家が密集しています。

【写3】三ツ山城

何か無いかとウロウロしていると、真ん中辺りの公園に1本の白い標柱がありました。
もしかしてと近寄ると「小林古墳」と書かれていました。
ちょいガッカリでしたが、その下に(城山)とも書かれていました。
そんな感じなのでとりあえず撮りでしたが、これが唯一、城があった事を示す物だそうです。


◆歴史◆

鎌倉時代に日下部氏により築かれたと考えられます。

1160年、日下部重貞が真幸院司となり、飯野城を築いて居城としました。
日下部氏が真幸院司の時代にその拠点があったと考えられています。
日下部氏は北条得宗家と関係が深かったため、鎌倉幕府滅亡とともに没落しました。

室町時代に北原氏の居城となりました。

真幸院は一時、南朝方の肝付兼重が支配していました。
1336年頃から北朝方の相良氏が日向に侵入し、肝付兼重が劣勢となります。
1339年には北朝方の畠山直顕に敗れ、肝付兼重は本拠の大隅へ撤退しました。
1343年、畠山直顕が真幸院の細川氏領を押領し、地頭代の坂氏を追い出しました。
この真幸院の元・細川氏領が北原兼命に与えられ、真幸院司に任命されました。
北原氏は当初飯野城を居城としましたが、いつ頃からか三ツ山城に移りました。

1558年、馬関田右衛門佐が城主となります。

北原兼守が急死すると、後継者が居なかったため家督争いが始まりました。
伊東義祐の娘が北原兼守の正室だったため、この問題に介入しました。
伊東義祐は娘を再嫁させ、北原一族の馬関田右衛門佐が北原家当主となりました。

1562年、島津貴久が北原家を再興させました。

北原家中の反伊東派が、島津貴久に北原家再興への協力を求めました。
島津貴久はこれに応じ、相良義陽・北郷時久を誘って北原氏領を回復しました。

1563年、再び伊東氏の城となりました。

再興された北原家の北原兼親は、当主としては器量が無かったようです。
家臣と些細な事で仲違いすると島津義弘の兵を退かせ、その城が伊東軍に攻められました。
そんな事もあり、北原兼親を見限って出奔する家臣が相次ぎました。
この機に乗じて伊東義祐は北原氏領に侵攻し、三ツ山城も伊東氏の城となりました。
元北原家臣・平良兼賢が、伊東家臣として城主となりました。

1576年、島津家の城になりました。

島津軍が高原城を攻め落とすと、小林城・須木城の城主・米良矩重が島津軍に寝返りました。
これにより近隣の城が島津軍に攻められ、三ツ山城も島津軍のものとなりました。
島津家臣・川上忠兄が16歳で小林地頭に抜擢され、その持ち城となりました。
その後、1615年の一国一城令により廃城となりました。


所在地:宮崎県小林市細野

宮崎県の城跡/なぽのホームページを表示

コメント

非公開コメント

プロフィール

なぽ

Author:なぽ
故郷にはお城があり、小さな頃から何となくお城が好きでした。若い頃から旅が好きなので、旅行ついでに立ち寄るといった感じでした。

しかし、本格的に城をメインに旅を始めるとハマってしまい・・・。今では道無き山まで歩き回るようになりました。もう、殆どビョーキですw

全国津々浦々見てやろう!と意気込んでいましたが、訪ねる基準が年々変化しており、始めた頃に回った地方がかなり手薄になりました。でも、あまりにもマイナー過ぎる城跡まで回るのもどうかと思いつつ、通りすがりに「〇〇城跡→」なんて案内があると、ついつい足が勝手に動いてしまいます。

書き始めるとついアレコレ気になって調べまくり、遅々としてブログが進みません。こうしている間にも訪ねっ放しの城跡がザクザク溜まる一方で・・・。書き方もちょっと考え直さないと、死ぬまでに書ききれないとマジでびびっています。

おっと、またつい長くなりましたが、基本スタンスは「道案内 & 見所案内 & 歴史も!」な欲張りブログを目指しています。ここでお友達を作るつもりはありませんので、ググって出て来てちょっと気になったら読んでやって下さいませ。

ホームページ紹介

なぽの城跡巡り・トップページ
これまで私が訪ねた城跡を紹介しています。ブログで紹介したお城もすべてココから見に行けるようになっています。是非遊びに来て下さい!

北海道・東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国地方
四国地方
九州地方・沖縄

プライバシーポリシー
本サイトについて
お問い合わせフォーム



検索フォーム

QRコード

QR